それは、
クリスマスイヴの日だった
「神様、
できていても、できていなくても、
どちらでもいいです
今回じゃなくてもいいです
でも、私は今回がいいです」
と、少々矛盾した祈りを何回も唱えながら、
ドラッグストアに向かって
歩いていた
先月も同じ店に買いに行ったので、
勝手はわかっていた
真っすぐにカウンターに向かい、
薬剤師のお姉さんに、
「生理予定日の一日目からわかる
妊娠検査薬を下さい」
と告げた
「以前にもご利用になられたことは
ありますか?」
と聞かれ
「はい」と答える
そして、注意書きを読んだ、というサインをする
ここまでの店でのやりとりは先月と同じ
そして、また家に戻る5分程度の道を歩きながら、
「神様、
できていても、できていなくても、
どちらでも大丈夫です
今回じゃなくてもいいです
でも私は出来れば今回がいいです」
とまた祈り、更にベイビーにも
「ベビちゃん、
焦らなくてもいいですよ〜
好きなタイミングで来ていいよ〜
でもママは早く逢いたいよ〜
地上は楽しいよ〜」
とまた好きなタイミングでと言いながら
急かすという矛盾した声かけを続けた
前回、検査薬で線が出なかったので、
今回は慎重だ
線が出なくても、ショックを受けないように、
自分に言い聞かせ、
でもまた神様とベビちゃんに祈りながら、
1人トイレで待つ
(え、線が、出た!)
(え、出た!)
(これ、線だよね?)
何回も読んだ検査薬の説明書を
また読んで
「これは陽性だ」
と、
本当はこの日、クリスマスイヴで、
レストランは予約をしていたけれど、
でも何もクリスマスプレゼントを主人に買っていなかったので、
ベビさんが出来ていたら、手紙に書いて、
サプライズでプレゼントをしようと思っていた
なのに、
1分も我慢出来なかった
DVDで映画を観ていた主人に報告
その時点では、
子宮に居てくれてるかとか、
無事育ってくれるか、とか色々な可能性や不安はあったけど、
陽性が出た、ということに喜んでくれて、
本当に嬉しかった
そんな、クリスマスイヴの贈りものだった
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